~愛着障害から抜け出して本来の自分を生きるために~
友人達と盛り上がった帰り道、ふと一人になって寂しさを感じる。
独立した子どもたちが帰省してきて、また帰っていった時、静かな日常に戻った部屋でふと孤独を感じる。
こんな寂しさは、だれしも経験があると思います。
寂しさを感じること自体は、人間として全く正常な反応です。
秋が深まった時に寂しさを感じると、一種の風情すら感じたりすることもあるでしょう。
しかし。
いつ、どんな場面でも常に寂しさが心を占めている場合、大人の愛着障害を疑った方がよいかもしれません。
特に注意したいのはこんな時
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特に、注意してほしい場合は次の様な時です。
・友人や恋人、パートナーがいても「どうせ私なんかいてもいなくても関係ない」と思ってしまう時。
(敢えて相手を困らせるような行為を繰り返してしまう場合は要注意です!)
・知り合った相手との関係が深くなりそうになると、すっと関係を薄くしたり、あるいは自分から関係を断ってしまったりする場合。
・何をするにも、他人の評価ばかりが気になってしまう場合
どれか1つだけでなく、すべてに当てはまる、という方もいるかもしれませんね。
そんな方はもちろん、1つだけ当てはまるような気がする・・・という方も、是非以下の3つの対処法をご覧ください。
愛着障害への対処法であると共に、他の方にとってもより生きやすくなるヒントでもあります。
1.どんな自分にもOKを出す
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”どんな自分もOK”
最近、見たり聞いたりする機会の多い言葉だと思います。
「『自己肯定感』とか『自分を好きに』とかいうやつですよね?」
「聞き飽きましたよ」「よく分からないです」
そんな方もお見えかもしれません。
でも、聞き飽きる(見飽きる)ほど情報が出回っているのは、大切な事だからなのです。
想像してみて下さい
ちょっと想像して頂きたいのです。
生まれて間もない赤ちゃんが泣いているとして
「泣いてばかりでダメなやつだ!」と叱りますか?
おなかが減った、眠たい、で手にしていた玩具を突然取られて悲しい。
そんな時は「我慢しなさい」というより
「おなか減ったね。」
「眠たいね。」
「悲しかったね。」
「嫌だったね。」
と、あるがままの状態や気持ちに心を寄せるのではないのでしょうか?
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大人も同じです
大人も同じです。
辛いとき、失敗して悔しいとき、寂しいとき。
「辛いよね。」
「悔しいよね。」
「寂しいよね。」
まずはご自身が、自分の気持ちを、そのまま受け入れてほしいのです。
辛い自分も、悔しい自分も大切なあなた自身なのですから。
(もちろん、何かしら失敗した時も同じです。)
どんな感情をもっても、何をしても、あなたはあなたです。存在の価値に変わりはありません。
気持ちに寄り添う言葉を、日々、そっと呟いてみて下さい。
少しずつ、自己肯定感が上がって、自分にOKが出せるようになります。
自己肯定感が上がると、いつ、どんな時でも自分の中に安心感が満ちているのを感じます。
これこそが、漠然とした寂しさや大人の愛着障害を克服するための第1歩なのです。
2.自分の心に棲みつく「家族」を観察する
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あなたの心に棲みつく「家族」とは?
子育てをしている方であれば、ふいに自分が親から言われたのとそっくりな言葉が出てきた、という経験があるかもしれません。知らないうちに、自分の心の中をいかに家族が占めていたかを感じた事でしょう。
そうでない方でも、「我が家のルール」「うちの家族の思い込み」に縛られていたことに気付くことはありませんか?(お友達と話をしたときに、「あれ?よそは違うの?」なんてことがあると思います。)
目玉焼きは誰もがお醤油で食べると思っていたとか、お味噌汁は赤だししか知らなかった、とか、その程度の事なら構いません。
むしろ、あなたを支える温かい思い出になるでしょう。
問題は、あなたの自由な気持ちを縛ってしまう考え方がある場合です。
「我が家の子どもなら○○大学を出なければならない」
「いつもきちんとしていなければ恥ずかしい」
「他人様の迷惑になるから、自分の困りごとは1人で解決するように」
極端になると
「年長者に意見を言ってはいけない」
「どんなに嫌な事も我慢しなければ人としてだめだ」
そんなケースもあります。
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それ、あなたの心を鎖で縛っています
当たり前の事だと思ってしつけられていたこと。
社会生活を円滑に送るために、ご両親は愛情をもって伝えて下さったのだと思います。
しかし、まじめな方の場合、この愛情が鎖となって、あなたの心の自由を奪っています。
「愛着障害って、親から愛情が与えられなかった人がなるものでは?」
という疑問を持たれる方もいるかもしれませんね。
しかし、与えられた「愛情」が”あなたが心から欲していたもの”、”どんなあなたも認めてくれるもの”でないと、意味はないのです。
むしろ、「〇〇であるべき」という条件付きの愛情は「〇〇でないあなたは愛さない」という裏の意味を含んでいます。
結果として、自分の本当の気持ちを閉ざし、愛着障害へと発展してゆくのです。
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その鎖は外すことが出来るのか?
では、大人になった今はもう手遅れなのでしょうか?
そんなことはありません。
その鎖は、今からでも外すことが出来ます。
例えば「いつもきちんとしていないといけない」と言われて育ったのなら
「いつもきちんとしていてもいいし、きちんとしていなくてもいい」
と、自分に選択する権利を与えてみて下さい。
思いついた自分の中の常識について、ひとつひとつ、声に出して言ってみて下さい。
感情が強く揺さぶられるものがあれば、それはあなたを強く縛っている可能性があります。
あなたの人生は、あなた自身の気持ちを尊重して、あなたが作り上げてゆくものです。
自分の気持ちを尊重することは、家族を否定することとイコールではないので心配はいりません。
最初は、ご自身の気持ちの通りに行動するのは怖いと感じるかもしれません。
それでも、少しずつ慣れてゆくものです。
どうか、あなた自身の人生を生きて下さい。
3.1人時間も満喫する
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最近の本屋さんには、『おひとり様の楽しみ方』を謳った本が沢山並んでいます。
これが売れる、ということは、『1人時間を楽しむ方法があまり知られていない』ことの裏返しでもあります。
学生も社会人も、とかく「群れる」事が多い人々。
1人でいると「友達のいないひとなのでは・・・」と思われているのでは?と心配になってしまいますよね。
でも、1人時間や、1人で堂々と過ごす事が出来る人ほど素敵な人だと思いませんか?
1人でいたとしても、それだけで”寂しい事”、”寂しい人”ではないのです。
1人で出来る趣味、というのもよいですが「お茶を飲みながらぼーっとリラックスする」「ゆっくり音楽を聴く」「森林浴をする」そんな時間も心をほぐしてくれる大切な時間です。
そして、そんな時間に「心地良さ」を感じている時、人は、自分の事が好きになります。
(「自分が嫌い!」と思いながらリラックスするのは不可能です。)
そういった、こころが満たされる1人時間は、あなたの自己肯定感の回復にじんわり効いてきます。
まとめ
いつ、どんな場合でも寂しさを感じている場合は大人の愛着障害を疑ってみては、という話でした。
対応策は
1.どんな自分にもOKを出す
2.自分の心に棲みつく「家族」を観察する
3.1人時間も満喫する
の3つでしたね。
簡単なものからでかまいません。
ご自身の出来ることから初めてみて下さいね。
1人ではやり方がよく分からないという方。
特に「2」の家族に関する鎖を外す事に関して不安感を伴うという方は、カウンセリングで一緒に練習してみましょう。
カウンセリングの場は、あなただけの安全が確保された場でもあります。
練習と同時に、ご自身の悩みを吐き出すこともできるので、大変おススメです。