【HSP・HSS型HSP・発達障害】HSP気質と発達障害の生きづらさが楽になる方法

「HSPだから生きづらい」「発達障害だから人間関係がしんどい」
こんなご相談をたくさんいただきます。

今回はHSP・HSS型HSPをどちらも「HSP気質」に、ASDとADHDを「発達障害」とひとまとめにした上で、HSP気質と発達障害の違いや共通点を、出来るだけシンプルにお伝えします。

※以前、HSPとASDの違いについてはこちら、HSS型HSPとADSDの違いについては、こちらのブログ記事にてそれぞれ詳しく解説しました。(かなり詳しく解説していますので、是非ご覧になって下さいね。)

日々、悩んでいたり辛い思いをなさっている方が、少しでも楽になれば幸いです。
どうぞ最後までご覧くださいね。

発達障害ってどんなもの?

発達障害支援法第一章第二条に

「この法律において「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう。」(文部科学省ホームページより抜粋)

とあります。

相談にいらっしゃるかたからよくお聴きするのが
・ASD(Autism Spectrum Disorder):自閉症スペクトラム症
・ADHD(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)注意欠如・多動症
ですが、これらをまとめた大きな括りで「発達障害」と呼んでいる、と考えて下さい。

因みに、2つの特性や、LD(学習障害)とADHDなど、それぞれの特性を重ねて持つ場合もあるため、それぞれの障害を明確に分けて診断することは大変むずかしいことが知られています。

また、年齢や環境により目立つ症状に違いが出てくるため、診断された時期により、診断名が変わることもあります。

注目すべきポイントは「脳機能の障害」であるという点です。

HSP気質と発達障害はここが違う

先程、発達障害は「脳機能の障害」とお伝えしましたね。
対して、HSPやHSS型HSPは生まれ持った「気質」であり、この点に大きな違いがあります。

また、発達障害に関しては、薬物療法として症状の緩和を目的とした薬が処方される場合もあります。(ADHDの方に対し、注意力の向上を目的としたもの、ASDの方に対し過敏症状を軽減するものなど。)
(※お薬の効果や副作用の出方については個人差があります。必ずかかりつけの医師としっかり相談の上服用して下さい。お薬だけではなく、生活の工夫をするなど、総合的な対応をすることが大切です。)

一方、HSPやHSS型HSPは「気質」であるため”治療”の対象ではなく、気質そのものに対して薬が処方されることはありません。(不眠などの症状が出た場合、それらの症状に対して処方される場合はありあすが、対症療法としての薬で在り、気質の治療のためのものではありません。)

尚、発達障害については行政などによる支援が受けられる場合もあり、制度も整備されています。
HSPに関しては、支援を考える自治体もあるようですが、制度に関しては発展途上といえるでしょう。

似ている点は?

このように、発達障害とHSPの間にははっきりとした違いがありますが、似ている点もあります。
最も似ているのは、どちらにも感覚過敏の症状が出る方がいらっしゃることです。

光や音が苦手だったり、お洋服のタグがチクチクして気になるなど、皮膚感覚が過敏だったり・・・

また、人間関係に苦手意識を持っている点も共通しています。

ただし、「苦手」と感じる原因に違いがあります。
発達障害の方の場合は、そもそも相手に興味がない、何を話してよいか分からない、一方的に自分ばかり話してしまう、などの原因が多く、HSP気質の方の場合は、相手の気持ちの裏を読み過ぎて、会話をするのに疲れてしまう、などのケースが多く見受けられます。

生きづらさの原因は?

さて。
発達障害の方も、HSP気質の方も「生きづらさ」を感じている方には共通点があるように見受けられます。

もちろん、一次的な生きづらさには違いがあります。
例えば、発達障害の方の場合
・忘れ物が多い(ADHDの方の場合)
・片付けが苦手(ADHDの方の場合)
・他人の会話の裏の意味やニュアンスが分かり難い(ASDの方の場合)
という理由が挙げられる一方で、
HSP気質の方は
・他人の顔色や雰囲気を敏感に感じ取りすぎる(HSP)

などの理由です。

しかし、最も「生きづらい」と感じるのは、一次的な原因の後に訪れる「二次的」な原因が主な理由になります。

二次的な原因とは?


その理由とは

・一次的な原因による辛さを、周囲の人に理解してもらえない
・苦手な事が原因で、責められることが多かった

など、「分かってもらえなかった事」や「責められた事」が殆どです。
ご自身の特性上、仕方のない事や、自分でも困っている事に対して、他者からの理解が得られなかった。
そんな事が続いたので、他人と関わるのがしんどい、他人に心を開けない・・・

そんなことから、生きづらさが深まってゆきます。

では、どう対策したらよいの?

「生きづらさ」を軽くするためには、一次的な原因(特性による困りごと)と、二次的な原因(責められた・理解されなかった経験)に分けて考えるのが大切です。

① 一次的な原因への対策

まずは、日常の困りごとを減らしていきましょう。

発達障害の方の場合なら、例えば

  • 忘れ物が多い → チェックリストを活用する
     → スマホや手帳に「持ち物リスト」「やることリスト」を作成する
  • 片付けが苦手 → 片付けやすい仕組みを作る
     → ボックスや棚を「ジャンル別」に分けてラベリングするなど、仕組みを作る
       片付けが得意な人の手を借りる
  • 会話が難しい → 「あいづち」や「質問」をあらかじめ用意しておく
     → 「そうなんですね」「それでどうなったの?」など、汎用的なフレーズをあらかじめ用意しておく

    といった方法が考えられます。

HSP気質の方の場合なら

  • 人の顔色を読みすぎる → 「これは相手の問題」と考えるクセをつける
     → 「相手が怒ってる=自分のせい」と思い込まず、「相手の機嫌は相手のもの」と意識する練習をしてみる
  • 音や光に敏感 → 自分を守るアイテムを用意する
     → ノイズキャンセリングイヤホン、サングラス、柔らかい素材の服など、感覚過敏を和らげるものを活用する

    といった方法があります。「相手の問題」と考える方法に関しては、難しいと感じたり慣れないうちはカウンセラーと一緒に練習するのがおススメです。

②二次的な原因への対策

一番辛いのは、「責められた」「分かってもらえなかった」という経験が積み重なることです。
ここに向き合うには、多少時間がかかるかもしれませんが、少しずつ心を整えていくことが可能です。
例えば

  • 「できなかった自分」を責めない → 苦手なことは”努力不足”ではなく”特性”です
     → 「これが自分のせいじゃなかったんだ」と気づくだけで、心が軽くなります。
       誰かに責められた経験から、自分で自分を責める方が多いのですが、まずは自分を受け入れてあげることが大切です。
  • 自分を理解してくれる人とつながる
     → 家族や友人に話してみるのが難しい場合は、同じ悩みを持つ人のコミュニティを探してみるのもおすすめです。この際、リアルな対面かSNSかはどちらでも大丈夫です。
      また、カウンセラーとの相談の時間を持つのも効果的です。「分かってくれる人がいる」というのは大きな安心感と自信につながります。
  • 「他人の目」を気にしすぎない → 自分軸を育てる
     → 「どう思われるか」よりも「自分がどうしたいか」を大切にしていきましょう。

「生きづらさ」はあなたのせいじゃない

発達障害の方も、HSP気質の方も、「しんどい」と感じるのはあなたの努力不足や甘えではありません。
生まれ持った特性や気質が原因で、「うまくできなくて当然」な部分もあるのです。

あなたは、あなたのままでいい
ありのままの、そのままの自分で大丈夫

こんな気持ちを持つことが出来るようになれば、特性や気質はそのままでも、ずっと生きやすくなってゆきます。

二次的な原因の対策で挙げたことは、人によっては難しいかもしれません。
自分を責めない、誰かに分かってもらう体験をする、自分軸を育ててゆく・・・
慣れるまでに時間はかかるかもしれませんが、カウンセラーと共に練習することによって、確実に変化してゆくことが出来ます。

もし今、あなたが生きづらさを感じているのであれば、是非お試しカウンセリングにお申込み下さい。
生きやすい未来に向けて、一緒に歩んでゆきましょう。

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