HSC・HSPで辛い我が子に親が出来る事3選

~HSCやHSPでなくても、学校や職場が辛い家族への対応にも使えます~

ご自身がHSPで悩んでいる、そんなご相談も頂きますが、最近はお子さんがHSC、HSPで悩んでいる、という親御さんからのご相談も増えてきました。

確かに、お子さんの事となると常に一緒に行動しているわけではないので、とても心配ですよね。
親として、何ができるのか、気になるところだと思います。

そこで今回は、HSC、HSPのお子さんが学校や職場で辛い思いをなさっている時に、ご家族が出来ることについて3つ、お伝えします。

もちろん、HSCやHSPでないご家族が使える時にも使える方法です。
とても具体的な方法も書いております。どうぞ参考になさって下さいね。

①家を安心できる状態にする

「えっ、なんで家なの?」
「学校や職場が辛いのに、家なの?」

そう思う方もいらっしゃると思います。
実は、大きく分けて2つの理由があります。

1.外での消耗を家で癒すため

HSC、HSPのお子さんは、普通の授業や仕事、友人・職場関係に加え、光や音にも疲れている場合が多いです。
また、人間関係においても、他の方以上に相手の顔色が気になって先を読んだりと、疲れ具合は半端ではありません。

そんな状家状態で家に帰ってきて、家族の人間関係がぎすぎすしていたり、親に叱られたり必要以上に干渉されてはどうでしょう?

HSCやHSPの方は、静かな環境で疲れを回復する時間を、人一倍必要としています。
穏やかな安心できる声掛けは大切ですが、必要以上に「本当に宿題終わったの?」「仕事は順調に進んでいるの?」などと干渉したり、家族間で大声で罵り合うような喧嘩をするのは控えた方が賢明です。

あまりにも疲れているな、と思った時は、「心配しているよ」「あなたの事を気にかけているよ」という事を示す言葉をかけた後、そっとしておいてあげたり、リラックスできるようなお茶を淹れてあげるのも有効です。
HSCやHSPの特性として、疲れやすさもありますが、「素敵なものに敏感に心が反応する」という利点もあります。ハーブティーやアロマ、お香など、お気に入りの香りや本人が落ち着く質感のクッションや毛布などがあれば、それを用意するのも家での癒しにつながります。

2.自己肯定感が下がるのを防ぐため

他人の表情の変化を敏感に感じ取るHSCやHSPさん。相手が顔色を曇らせると、自分の責任に感じてしまったりすることが多く見受けられます。本当は全く責任がない事でも、自分を責めてしまい、自分に自信がもてなくなることがあります。

また、光や音が気になって作業効率が下がっってしまい、周りと自分を比べて落ち込んでしまうケースもあります。

これらの場合、HSCやHSPとしての特性そのものだけではなく、それに付随する苦しみを味わうことになります。こうして、自己肯定感が下がっていくケースは少なくありませんし、それにより身体症状が出る事も稀ではありません。

家では、あなたはそのままで価値がある、という事を言葉と態度で伝えることが必要になります。
とはいえ、どういう態度で示せばよいのでしょうか?

ⅰ好きなご飯を作る

 

例えば、お子さんの好きなご飯を作ってあげる、というのも一つの手です。
全てを作るのは無理でも、1品だけでもリクエストに応えてあげると、親が自分に愛情を持ってくれている、というのを子どもはしっかりと感じ取ってくれます。HSP、HSPのお子さんならよりしっかりと愛情を受け取ってくれるでしょう。

「うちはファーストフードが好きなんです。栄養バランスを考えているのに・・・」

そんな方も、たまには一緒にファーストフードを食べてみて下さい。食事というのは、食べる事だけではなく、一緒に楽しい時間を共有する、という手段にもなりますよ。

ⅱ趣味に付き合う

 

また、子どもの趣味に興味をもったり、一緒に付き合うのも有効です。

「えっ、うちの子はゲームが趣味なんです!」

そんな場合も、思い切って一緒にゲームをしてみましょう。
お子さんに操作や攻略法を教えてもらうと、より親子の信頼関係を築くことが出来ます。自分の好きなものを認めてくれる、というのは、自分自身を認めてもらう事にもつながるからです。

親子の信頼関係を築く、というのは自己肯定感のアップにもつながるだけでなく、お子さん本人が困った事態に陥った時、親に隠さず相談してくれる、というメリットもあります。

ゲームに限らず、漫画や小説など、「今、どんなものが好きなのか?」「何にハマっているのか?」を尋ね、積極的に共有することをお勧めします。

ⅲ親の悩みや経験を話す

例えば、この記事を呼んで下さっている親のあなたがHSPの場合、自分の辛さも話す事が有効です。
もちろん、お子さんが話をしているのなら、その話をすべて聞き終わってから。
お子さんが親御さんの話を聞ける状態である、と判断してからが大前提です。

自分だけが変わった特性をもっているのではないか、と悩んでいるお子さんにとっては、同じような悩みを持っている人がいる、というのは力強い味方を得たことになります。


お子さんの特性と親御さんの特性が同じとは限らないので、あくまで「私の場合は」特別することが大切ですが、「私は昔からまぶしいのが苦手でね・・・」などの経験談は、誰かに相談してもいい、自分は一人ではない、というお子さんへの温かいメッセージとなるでしょう。

ご自身がHSPでない場合も、過去にこんな風に悩んだことがあった、現在こんなことで悩んでいる、という話は子どもの心に響きます。親も完璧でない。辛い事を話していい、というのは安心できる家庭環境につながることでしょう。

ⅳ参考になる知識を伝える

最近は、HSCやHSPに関する書籍も増えてきました。ネット上でも当事者どうして悩みを共有するコミュニティーがあったりと心強いです。

親がHSPであってもなくても、こういった情報源から様々な対処法などの知識を仕入れることは出来ます。
もちろん、その対処方法が本人に合っているか、本人がその方法を取りたいかは別物なので、あくまで「参考に」というスタンスで伝えましょう。

対処法を知る事も心強いことですが、自分でそれを試し、自分で対処できるようになる、というのは自己肯定感を高めるのにとても役に立つことでしょう。

②辛くなったら席を立つ

 お子さんから相談を受けた時、辛い話を聞いていると、親がHSPかどうかに関わらず、聞きている方が辛くなることもあるでしょう。そんな時は、無理をせず席を立ってください。

そのまま我慢して聞き続けていると、イライラしてきて口をはさんでしまったり、自分が落ち込んだりすることもあるからです。

「ちょっと頭が痛いので少し静かに横になってくるね」など、理由と行動をセットで伝えると、お子さんが”自分のせいかも”、と不安になりにくいでしょう。

実は、こうして席を立つことにはもう一つの利点があります。

お子さん自身が「辛い時はその場を離れてもいい」「どう伝えれば、辛さと行動を相手にうまく伝わるか」を体験として覚える事が出来るのです。

例えばスポーツで、いくら本を読んだり動画をみたりしても、目の前でお手本を見せてもらう事にはかないません。また、親の前で実際に練習する機会にもつながってゆくでしょう。

もちろん、お子さんの話を聞いていても全然辛くない、という方は、どうぞ最後までしっかりと聞いてあげて下さいね。

③環境を変える手伝いをする

HSCやHSPの辛さは、個人により異なります。
まぶしいのが苦手、音に敏感で集中出来ない・・・。

お子さんが小中学生なら、具体的に何が辛いのかを本人や学校の先生と話し合ってみましょう。
(お子さんが小さすぎて、何が辛いのかが具体的に分からない場合、先生に学校での様子を尋ねることで、原因が分かってくる場合もあります。)
原因が分かれば、例えば席をかえるなどの配慮をお願いします。もちろん、学校側に対して、お願いしている、という態度は大切です。先生と親御さんで協力していく、という姿勢を忘れないでくださいね。

お子さんが社会人なら、具体的な困りごとを深堀りしてみましょう。
何が辛いか、がはっきりしたら、次は職場に本人が伝える方法を一緒に考えるのも大切です。
HSPのお子さんは、相手の顔色の変化をすぐに察知してしまいます。悪く思われたらどうしよう、そんな不安を抱えながら職場で自分の事を伝えるのは大変勇気のいることです。一緒にしっかりと言葉を選んで趣味レーションしてみましょう。

それでも職場環境が合わないのであれば、転職も構わない、位の気持ちで見守ってあげて下さい。
間違っても、退職なんてしたらだめ、と追い詰めるのは危険です。
HSPさんは責任感がとても強いので、自分が苦しい状態でも限界以上まで頑張ってしまいます。
それで心身に異常が出たりしては、元も子もありません。
あくまでお子さん自信が安心して過ごせることを第一に考えてあげて下さい。

まとめ

HSCやHSPで職場や学校が辛いお子さんに親が出来る事を大きく3つ、お伝えしました。

①家を安心できる状態にする
 ⅰ好きなご飯を作る
 ⅱ趣味に付き合う
 ⅲ親の悩みや経験を話す
 ⅳ参考になる知識を伝える 等々

②辛くなったら席を立つ

③環境を変える手伝いをする

でしたね。

全ていっぺんには難しいかもしれませんが、出来ることを1つだけでも試してみて下さい。
また、HSCやHSPに関わらず使える方法なので、普段の親子関係、家族関係の参考にもして下さいね。

もっと自分に合った方法が知りたい、そもそもこれらの方法を試す元気がないほど追い詰められている・・・
そんな方は、どうぞカウンセリングを受けてみて下さい。
まずはお試しカウンセリングから受け付けておりますので、気負わず、お気軽にご相談下さいね。

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