HSPさんはアダルトチルドレンや愛着障害になりやすいのか?

HSPさんが、ご自身の生きづらさの特性を調べていく時、もしかしたら「アダルトチルドレン」や「大人の愛着障害」という言葉に出会うかもしれません。

HSPというのは生まれながらの気質であるのに対し、「アダルトチルドレン」や「大人の愛着障害」というのは後天的に身につくものです。

※アダルトチルドレンや大人の愛着障害についてはリンク先のページを参考になさって下さいね。
 ・アダルトチルドレンについてはこちら
 ・大人の愛着障害についてはこちら

※大人の愛着障害は大人になってから愛着障害(幼少期に現れるものです)のような症状が出る事を表しますが、ここではまとめて「愛着障害」と表記致します。ご了承ください。

それぞれ別の生きづらさだから関係ないのでは?

HSPと「アダルトチルドレン」や「愛着障害」は違うものだし、私はHSPだから「アダルトチルドレン」や「愛着障害」ではないよね?
そう思う方も多く見受けられるかもしれませんが、両方の特性を持っている、という方もいらっしゃいます。

では、HSPさんはアダルトチルドレンや大人の愛着障害になりやすい、というようなことはあるのでしょうか?

HSPさんはアダルトチルドレンや愛着障害になりやすいの?

 

ただでさえ、生まれつきの特性としてHSPの生きづらさ(もちろん、幸せをたくさん発見したり感じたりするという素晴らしい能力にも恵まれていることをお忘れなく。)を抱えているのに、更に別の生きづらさの特性が加わるなんて、考えるだけでも嫌!そう思われる方が殆どだと思います。

しかし、あくまで私の考えになりますが、可能性は高いと思われます。

なぜ、HSPだとアダルトチルドレンや愛着障害になる可能性が高いの?

 

アダルトチルドレンも愛着障害も、保護者との関係性によって生じる生きづらさです。

本来は保護者のアルコール依存や虐待・ネグレクトが原因で生じるものですが、相手の顔色を読むことに長けているHSPさんの場合、保護者のちょっとした顔色の変化や、愛情の受け取り方の微妙な違いで、悲しみを感じ、それが積もってアダルトチルドレンや愛着障害と発展してゆくのです。

・・・と書かれても、抽象的で今一つ分かり難いですよね。

というわけで、それぞれについて具体的に、詳しくみてゆきましょう。

①アダルトチルドレンの場合

まず、アダルトチルドレンについて考えてみましょう。

例えば、アダルトチルドレンの方の多くは周囲の方の機嫌やその場の雰囲気に対してものすごく責任を感じます。(自分に全く責任がない場合においても、です。)
幼い頃、特段周りの雰囲気や他人の表情の変化に気付くことがなければ、責任を感じる事もなかったでしょう。

ところが、HSPさんは小さいながらに親の表情が曇った、家族で食卓を囲む際になんだか雰囲気が険悪、そんなことに敏感に気が付いてしまいます。(実際は表情や雰囲気の変化が不機嫌さからによるものでなかったとしても、眉間にしわが寄っている、語尾がきついなどで、HSPさんのみが険悪な雰囲気だと受け取ってしまうケースは多々あります。)

小さな子どもながらに、一生懸命相手やその場を明るくしようと振舞った方もいるのではないでしょうか?
そんな風に自分の責任を感じ続けていると、そのような考え方や振る舞い方がご自身の中で癖として定着してしまい、アダルトチルドレンになる可能性は充分高くなると言えます。

②愛着障害の場合

また、愛着障害というのは、幼い時に保護者の愛情を自分が必要とする時に、自分が必要とする形で
受け取る事が出来なかった方に多く見受けられます。(必ずしも、保護者に愛情がなかったケースばかりでは
ない、という事をご理解下さいね。)

HSPの子ども(HSC)は非常に繊細な感性を持っています。

極端な例えですが、保護者から「折り紙をあげるよ」、と言われたとします。
他の子どもが形や色を気にせず受け取っていても、HSPの子どもは、自分が正方形の赤い紙がもらえると思っていたところに、三角の黄色い折り紙を渡されると、「違うものを渡された」「望んでいたものと違う」という事に気付き、自分は保護者に愛されていないのでは?と気になってしまうのです。

「違うよ」
「私が欲しいのは赤い紙だよ」
「正方形のだと思っていたよ」

保護者に対して、そう素直に発言できる環境にあったか、そういった関係性も重要です。
とはいえ、気にならなければ発言の機会も必要ないので、結局は気になる機会が多い方が保護者との関係性を問われやすいとも言えます。

愛着障害は、保護者から受けた愛情の形がご自身の望んでいたものと微妙に違っていたり、または保護者の発した言葉に何かしっくりしないものを感じたり、そんなことの積み重ねから生じてゆきます。

決して保護者の愛情がなかったというわけではなくても、自分は愛されていないのではないか?いつか見放されてしまうのではないか?とういう不安感を持ち、それが成人してからも他人に対して「心が開けない」「完全に人を信用しきれない」といった生きづらさに結びついてゆきます。

では、これからどうしたらいいの?

では、いったいどうしたらよいのでしょうか?

HSPだけど、アダルトチルドレンや愛着障害の生きづらさは感じないという方と、言われてみれば自分にはHSPの生きづらさにプラスして、アダルトチルドレンや愛着障害の生きづらさもあるのかも、という方の2パターンに分かれると思います。

・アダルトチルドレンや愛着障害の生きづらさは感じていない、という方は、「予防」
・既にアダルトチルドレンや愛着障害の生きづらさを感じている、という方は「対処法」

になるかと思いますが、実はどちらも同じ対処方法になります。

方法その1:感情を出す

HSPさんは、とても細かい事にまでよく気が付きます。
それと同時に、ご自身がそれについて自分の意見を言うことに関しては、謙虚な方が多いです。

人より多く気付く分、多くの意見や思いを飲み込み、ため込んでしまってはいないでしょうか?
気付いたことを誰かと共有したくても、「こんなに細かい事を気にするのは私だけではないだろうか?」とためらう方も多いかもしれませんね。

しかし、小さな思い(特に違和感)は、ため込み過ぎてはストレスになってしまいます。
そして何よりも

・思いを伝えてみた⇒自身の思い込みだと分かって安心した
・意見を伝えてみた⇒相手に受け取ってもらう事が出来た。

こんなやりとりを重ねて、人との信頼関係による安心感をしっかりと育んでいることが大切です。

自分の思いや意見を言うのが苦手!という方は、その時々に感じたことを口に出す事から始めてみて下さい。

ご飯を食べて、「美味しいな~」
仕事が多くて、「疲れたな~」
夜も更けてきて、「眠たいな~」
そんな素直な感情からで構いません。

思った事を、そのまんま外に出す、という作業に慣れてゆきましょう。

気持ちを外に出してもいい、という事が体感できて来たら、どうかご自身で思った事や感じたことを、身近な方に話してみて下さい。それを受け入れてもらう、という作業を繰り返すことで、自分は人に受け入れてもらえる、という安心感を育むことが出来ます。

方法その2:あるがままの自分を肯定する

こちらは少々難しく感じるかもしれませんね。

簡単に言ってしまうと、

「○○が出来るからあなたは偉い」
「○○と言ってくれるからあなたが好き」

といったような条件付はなく、

「何かが出来てもできなくても、あなたは存在するだけで素晴らしい」
「あなたがここにいてくれるだけで価値がある」

ということを体感として理解することです。

方法としては

・小さな事(歯を磨いた、等で構いません。)で自分自身を褒める事
・クッションなど柔らかいもの(お子さんやペットでも)を抱きしめたり、ご自身でご自身をセルフハグする事

などが挙げられます。

どちらも自己肯定感をあげるのに大切な方法です。

また、無意識は自分と相手の区別がつきません。クッションを抱きしめるという行為は、ご自身が誰かに抱きしめられているような安心感を得ることができます。また、クッションなど柔らかいものはそれ自体心がほっとしますよね。
セルフハグも、ご自身の体に触れるという行為により、オキシトシンという安心ホルモンが分泌されます。

手軽に出来る事なので、試してみて下さいね。

尚、ご自身を褒めるのはちょっと難しいかも・・・というかたはこちらの記事を参考になさって下さい。
きっとお役に立つと思います。

まとめ

HSPさんはアダルトチルドレンや愛着障害になりやすいか、という話題をお届けしました。
私見になりますが、可能性は高いと思われます。

対応策としては、

1.感情を出す
2.あるがままの自分を肯定する

でしたね。

なんだかご自身にも当てはまる気がする。
対応策のやり方を、カウンセラーと一緒に体験してみたい。

そんな方は、どうぞお気軽にお試しカウンセリングにお申込み下さい。
あなたご自身のお悩みに合わせて、対応致します。

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