【HSS型HSP】社交的に見えるけれど、本当は人付き合いで疲れやすい方へ~相手との心の距離の保ち方~

一見すると社交的で、話すことも好き。
でも、帰宅後にはどっと疲れて、何もしたくなくなる――。

このように、「外では明るく振る舞えるけれど、人付き合いがしんどい」という感覚を抱えるHSS型HSPさんは少なくありません。

周りからは「人付き合いが得意そう」と思われていも、実際には、人の表情や声のトーン、空気の変化を細かく感じ取りすぎて、心がすぐにいっぱいになってしまうことがあります。

今回は、人付き合いで疲れる理由と、無理せずに人と関われる“心のクッション”の作り方を3つ、をお伝えします。

どうぞ参考になさって下さいね。

社交的に見えるのに疲れる理由

人付き合いが好きな方の場合も、自分では人づきあいは苦手だと感じているけれど、周囲からは「社交的」と見られがちな方の場合も、疲れるのには理由があります。まずはその理由を2つ、お伝えします。

理由その① 刺激の処理へのエネルギー

 HSS型HSPさんは、「人と関わりたい」という好奇心と、「刺激を受けやすい」という繊細さの両方を合わせ持っています。

(「私の場合は別に人と関わりたいわけじゃない」という方の場合も、物事に対する好奇心が大きいがゆえに、結果として人と関わってしまうケースも多々見受けられます。)

人と過ごす時間や、好奇心を満たしている時間は楽しいのですが、刺激を受けやすいHSS型HSPさんはその際に受ける情報量が多く、情報の処理のために脳がフル回転している状態になっています。

つまり、“楽しい”の裏で、刺激の処理にエネルギーを使いすぎているのです。

言い換えると、「楽しかったのに疲れた」と感じるのは矛盾ではなく、あなたの感受性が豊かで、たくさんのことを感じ取っている証拠でもあります。

疲れるご自身に罪悪感を感じる方もいらっしゃいますが、ご自分を責める必要はありません。
ご自分の豊かな感受性の証拠だという事を、覚えておいてくださいね。

理由その➁ 無理に合わせる

繊細で思いやりのあるHSPさんは、誰かと一緒にいると
「相手を不快にさせないように」
「場を盛り下げないように」
と、ついつい気を配りすぎてしまいます。

更にHSS型の要素がある方の場合、
「自分が場を盛り上げなきゃ」
「元気に見せなきゃ」
と無意識に頑張ってしまうこともよくあることでしょう。

話すのは得意ではないのに、無言の時間が続くと「自分が発言しなければ」と無理に話してしまう、という方も多くいらっしゃいます。

でも、そうやって周囲に気を配っている間は、自分の心が置き去りになってしまっています。

疲れの多くは、人間関係そのものではなく、「自分と相手の境目」を見失ったときに生まれるものです。
心理学の世界では、この境目を“境界線(バウンダリー)”と呼びます。

心のクッションをつくる工夫3選

では、この“境界線”を大切にしながら、
自分が安心して過ごせる日常をつくるには、どうしたらよいのでしょうか。
ここでは3つの方法をお伝えします。
全てを行うのが無理でも、出来る時に1つずつなど、ご自身に無理のないように試してみて下さいね。

工夫①人とあったあとは「1人時間」を確保

人と会うことは「癒し」だけではなく「刺激」でもあります。
だからこそ、刺激を整理する時間が必要です。
ほんの10分でもいいので、帰り道やご自宅で静かな時間をとりましょう。

刺激から回復し、ご自分を取り戻す時間は、あなたにとって必要な時間です。
「出来たら休もう」ではなく、人に合う予定がある時などは、予めその時間を確保しておくことをお勧めします。

工夫➁自分に合う人数と時間を知っておく

「3人以上になると疲れやすい」
「2時間を超えると集中が切れる」
そんな“自分の上限”を知っておくだけで、疲れの予防になります。
予定を入れるときに、その感覚を思い出してみてくださいね。

誰かと会った後に、振り返って記録しておくのもよいですよ。

③無理して盛り上げない

場の空気を明るくするのが得意な人ほど、「楽しませる」ことが当たり前になっています。
繊細な心配りが得意なHSP気質の方なら尚更です。
でも、本当に居心地のよい関係は、静かでも心地よい沈黙を許せる関係です。

まずは、「相手を楽しませる」よりも「自分が穏やかでいられる」ことを意識してみましょう。
相手の方も、あなたに負担を強いてま過ごす時間を「楽しい」と感じるかは疑問です。
ご自分を大事にすることを、まずは優先して下さいね。

まとめ

今回は、HSS型HSPさんが社交的に見えるのに疲れやすい理由とその対策をお伝えしました。
疲れやすい理由は

①刺激の処理へのエネルギー
➁無理に合わせる

対策は

①人と会った後は「1人時間を確保」
➁自分に合う人数と時間を知っておく
③無理して盛り上げない

でしたね。

HSS型HSPさんにとって、人との関わりは“喜び”でもあり“刺激”でもあります。
どちらもあなたの大切な一面です。

だからこそ、頑張らない距離のとり方を覚えることが、自分を大切にする第一歩。
あなたが人を思いやるように、どうか同じように自分にも優しくしてあげてくださいね。

それでも、他者と交わるのが苦痛、人間関係が苦手で毎日がしんどい・・・
そんな風に感じる方は、どうぞお気軽にお試しカウンセリングにお申込み下さい。

話すのが苦手な方も、心配は要りません。
カウンセリングは、うまく話す場ではありません。あなたの気持ちをゆっくりお伺いして、解決に向かって一緒に歩んでゆきますので、安心してお申込み下さいね。